徒然草

  • 2015.06.23 Tuesday
  • 09:41
徒然草 <古文> 人としては、善に伐(ほこ)らず、物と争はざるを徳とす。他に勝ることのあるは、大きなる失なり。品の高さにても、才芸のすぐれたるにても、先祖の誉にても、人に勝れりと思へる人は、たとひ言葉に出でてこそ言はねども、内心にそこばくの咎あり。慎みて、これを忘るべし。痴にも見え、人にも言ひ消たれ、禍をも招くは、ただ、この慢心なり。 一道にまことに長じぬる人は、自ら、明らかにその非を知る故に、志常に満たずして、終に、物に伐る事なし。     <口語訳> 人は、自分の長所・美点を誇らず、他の人と争わないことを徳とする。他の人より優れていることがあるのは、大きな損失である。身分や家柄の高さでも、才能があり芸事に優れているのも、先祖の名誉でも、人より自分が勝っていると思っている人は、たとえ口に出さなくても、心の中に多くの罪・過ちがある。自分の長所・自慢など慎んで忘れたほうがいい。人から愚かに見られ、悪く言われて、災禍を招く原因はこの慢心なのである。 本当の意味でのその道の名人は、自分自身で自分の欠点をはっきりと知っているが故に、自分の向上心がいつも満たされることがない。だから、他人に自分の自慢をすることもないのだ。
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